この記事はファーイーストガンセールスさんの銃器のコラムより転載させて頂きました。

12番紙薬莢

当社の譲渡承諾書の適合実包欄には、散弾銃の12番の場合には、12紙薬莢と書いていますが、時折、警察官の方から、今時紙を使う薬莢と言うのは有るのですかと質問されますが、この適合実包の欄に記載する紙薬莢と言う名称は、使用する薬莢の材質を書いているのではなく、適合実包の名称を書いているのであります。つまり紙薬莢もプラスチック薬莢も全て、適合実包としてのい名称は”紙薬莢”なのであります。これ以外の適合実包としては”黄銅薬莢”と言う名称が存在しますが、これはいわゆる手詰めの村田銃に使う装弾なのです。それぞれがJIS規格で決められた装弾で、それぞれ寸法が違うのです。ですからJIS工業規格ではプラ薬莢とか、12番とか、そういう名称の物は存在しないのであります。
12番紙薬莢が唯一、一番正しい表記方法ですが、いちいち、そのいわれを警察官に説明するのも時間の無駄ですから最近では適合実包の欄には12番とだけ書くようにしています。この方が面倒が無くて助かります。
本当は、12番と書くこと自体が間違いだと指摘してもらうと、行政に対する信頼度もグン上がるのですが現状では致し方ないでしょうね。
さて、12番紙薬莢と書くと、”今時そんな弾があるか ”と警察官に言われたと書きましたが、フェデラルで今度、紙薬莢装弾を作ってくれたので、今後はそのような言い方はされなくて済みそうですね。

過日、京都国際射撃場で発撃ちして12番紙薬莢装弾を撃って「反動が軽い」と感じたので、早速その理由を知りたくて中身をばらして見ました。紙薬莢だから、ワッズの代わりに厚い棉で出来たコロスでも入っているのかと期待したのですが、やはり中身は今までとおりのプラワッズでした。装弾をカットした画像でご確認ください。

装弾

ワッズは散弾銃のパターンを決定する大きな要因のパーツですからこれはさすがに触れなかったようです、散弾は画像でおわかりのように銅メッキをしてあります。これは銃の性能の為と言うよりは、環境対策では無いでしょうかね?そうすると紙薬莢も環境対策と言うことになるのでしょうか?私は反動が軽かった理由を火薬に求めたかったのですが、火薬は特段違いは有りませんでした。画像をごらん頂くとおわかりいただけますが、火薬、ワッズ、散弾、紙薬莢、プラ薬莢とも中身は全く同じです。

装弾内部

火薬は燃焼させて確認していますが燃焼速度も他の装弾と全く同じでした、紙薬莢とプラ薬莢が同じだと言うだけでなく、他の装弾の火薬と比べても同じだと言えます。但し、雷管は違います、雷管の臭いで他の装弾とは違いますね、但し、フェデラルのプラ薬莢の雷管も紙薬莢の雷管の臭いも同じなので、フェデラル同士は同じ雷管を使用していることになりますね。
どうやら反動が軽い原因はワッズの形にあるようですね。
ワッズの形状を子細に観察すると、私は今まで見たことのない形状をしています。ワッズは単なるプラの円柱で支えられています、そして先端は外側にめくれているのです。このまま力がかかると円柱はさらに外側にめくれることが容易に推察できます。今までのワッズは波形のプラで反動を軽減するように出来ていましたが、これらとは明らかに異なる形状です、どうやらこれが効果的に激発時の反動を軽減しているようです。

散弾とワッズ

紙薬莢装弾と内部構造が全く同じ、フェデラルのプラ装弾で撃ってみたところ、やはり「反動は軽かった」ですね、反動が軽いのは紙薬莢の所為でも、火薬の所為でも無かったのですね、ほんの少しだけ雷管の影響も有るかもしれませんが、その影響は5%程度の微細な影響でしょう。最大の影響はワッズの形状にあったとするのが私の結論です!フェデラルは紙薬莢にこだわる必要はなく、プラ薬莢でも非常に軽い反動で撃つことが出来る優れ物の装弾です。
フェデラル装弾は私の知る限りNo1の装弾です。
さすがアメリカチーム公認弾ですね。